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Windows 10
ビジネスに適したWindows 10 Pro。

2019.01.10

Windows 10 1803 のダウンロード方法や、気になる新機能と不具合情報のまとめ

OSのアップグレードを行う際、心配されるのはシステムへの影響です。アップグレード実行後に不具合が生じてしまえば、パソコンを使う作業に支障が生じることもあります。そのような可能性が出る場合は無理にOSをアップグレードしない方が賢明ですが、OSのサポート期間が終了を迎える場合にはそうはいきません。Windows 10のサポート期間終了を受け、アップグレードの必要性を迫られている企業は多いのではないでしょうか。そのまま1803への更新をすればいいのですが、懸念されるのは社内システムへの影響です。万が一不具合が生じてしまえば機能が停止することも懸念されます。業務が停止するなど、損失につながることも考えられ、担当者にとっては慎重にならざるを得ないでしょう。そこで把握しておきたいのは、どんな不具合が想定されるかということです。Windows 10 1803のダウンロード方法や、追加された新機能、2018年12月現在において確認されている不具合をまとめています。

1.Windows 10 1803の基本情報

まず、Windows 10 1803の基本情報について紹介します。Windows 10 1803はWindows 10のバージョン1803として2018年4月30日にリリースされました。2018年12月現在での累積更新パッケージは、11月28日に更新されたもので、OS ビルド 17134.441のバージョン名で出ています。Windows 10 1803はWindows 10の名称をそのまま引き継いでいますが、April 2018 Updateという名称と呼ばれており、パッチ対策のようなセキュリティ更新とは異なるもので、大型アップデートに分類されるものです。
Windows 10 1803のインストール条件としてはHDDまたはストレージに8GB以上の空き容量が確保できることで、新しい機能としてはTimelineなどが追加されています。他にもセキュリティの機能強化が行われるなど、システムを管理するうえでも重要な機能が備わっています。

2.Windows 10 1803のバージョン確認方法や更新について

Windows 10 1803へのアップグレードをスムーズに行うには、正しい手順を踏むことが大切です。すでにアップグレードを実行している場合には、バージョン情報を参照すれば更新が成功しているかどうか確認ができます。これからアップグレードを控えているなら、まず確認しておきたいのは現状で稼働中のWindows 10が更新予定のバージョンより低いかどうかです。この章では、これらを確認するための方法と、ISOメディアを使用した更新手順について説明していきます。

2-1.バージョンの確認方法

初めに、Windows 10のバージョンの確認方法について説明しましょう。まずWindowsボタンを押下したら次に歯車のマークを選択して設定画面を開きます。設定画面が開いたら、その中からシステムを選択しましょう。さらにその中からバージョン情報を選択します。「Windowsの仕様」の中にバージョンが記載されている箇所があるので、そこに1803と記載されているかどうか確認しましょう。表示されていればWindows 10 1803へのアップグレードが成功していることになります。まだ更新されていない場合、ここに表示されるのは更新前の古いバージョンです。

2-2.1803への更新に関する情報

ここでは、ISOメディアを用いてWindows 10 1803へのアップグレードを行う手順について説明していきます。その前に、ISOメディアを入手できているかどうかが問題になってきます。Windows 10のISOメディアは2018年12月現在ではすでに提供を終了しており、Microsoft の公式サイトからダウンロードしてアップグレードすることができないため、入手できていない場合はアップグレードの実行は基本的にできません。ただし、インストールファイルからISOを生成するという、Microsoftが公開している特殊な方法を用いればアップグレードは可能です。

2-2-1.ISOメディアを利用したメディア更新方法

ISOメディアを使っての1803へのアップグレードを実行する手順について説明していきます。ISOメディアを入手していない場合、または事前にISOファイルを作成していない場合には、本手順は利用できません。用意できていない場合は、まずMicrosoftで公開されている方法に沿って準備しておきましょう。まず、アップグレードしたいPCにISOが書き込まれたメディアを挿入します。挿入できたらPCを再起動すると、メディアから自動的にブートが実行されます。この手順でメディアからのブートが行われない場合は、BIOSのブートメニューからメディアの起動を選択してみましょう。ブートが実行できたら「Windowsのインストール」メニューで言語、時刻、キーボードと順に設定し、「次へ」を選択し、続いて「Windowsのインストール」を選択します。

2-2-2.ISOメディアによる更新の注意点

ISOメディアで更新を行ううえで1番の注意点は、Microsoftで案内されている公式のダウンロードサイトではすでに提供が停止していることです。公式サイトでは最新のバージョンのアップデート用のイメージしか公開されていません。
そのため、Windows 10 1803 を正規にダウンロードすることは極めて困難です。どうしてもWindows 10 1803へのアップグレードを行いたい場合には1803用のイメージを配布しているサイトを探して、ISOイメージを作成してからダウンロードするしか方法はないかもしれません。しかし、その場合は必ず自己責任で行うことが前提であり、当然ながら社内で利用するために導入するものとしておすすめできません。

2-3.社内で導入する際の注意点

Windows 10 1803に限らず、OSを新しいものにアップデートする場合は注意したいことがいくつかあります。ここでは、一般的に起こりやすいものとして、どのようなことが想定されるかを説明します。もちろん、スムーズに導入できることは多いですが、万が一不具合が発生することも考えておかなければなりません。アップデートで不具合が起こる可能性として考えられることをあらかじめ把握しておき、注意して行いましょう。

まず考えられるのは、社内で利用していたシステムが使用不可になることです。そして、他には、ローカルに保管していたデータの破損も、生じやすいトラブルとして想定されます。いずれも業務に直結する問題として重大な事態ですし、ぜひとも避けたいものです。このような事態が起こらないことが1番好ましいですが、起こってしまった場合の対応策を必ずとってからアップグレードを実行しましょう。まず、実行前の準備としてデータと現状での環境をバックアップしておきます。そして、いきなりすべてアップデートするのではなく、少しずつ段階的に導入を試みることです。計画的で安全に行うために、更新手順や障害が発生した際の復旧方法や問い合わせ先をどうするか決めておきましょう。

3.Windows 10 1803の新機能

Windows 10 1803では、新機能がいくつか追加され、さらに便利なものになっています。実際にはどのような機能が追加され、また強化されているのかを把握しておきましょう。そこで、ここでは新機能であるTimeline、Nearby Share、Focus Assist、セキュリティ強化について、それぞれどのような機能なのか、どんな点が強化されているのかを説明していきます。

3-1.Timeline

では、まずTimelineについて説明をしましょう。Timelineとは作業してきたファイルを最大で過去30日間にさかのぼることができる機能です。これによって、どの作業がどこに保存されているのか、また実際に作業した時期について調査することが可能になります。作業してから日数が経過してしまうと把握できないことも出てきますが、Timelineによってその問題が解決できるというわけです。TimelineはWindows 10 1803の1番の目玉機能であり、便利な機能といえます。Microsoftアカウントで連携できているなら複数のデバイス間での情報検索も可能にしてくれます。これによって違う端末での作業引き継ぎも大幅に楽になるでしょう。企業にとって頼りになる機能の1つです。

3-2.Nearby Share

Nearby Shareも、スムーズな業務に欠かせない機能の1つです。Nearby Shareの登場で、近くにいる同じWindows 10の端末間でのファイル共有が可能になります。これはすでにMacでは標準で使われているAirdropに似た機能で、違うPCで見ている画面や画像、書類データなどをそのまますぐに共有できる便利な機能です。アカウントが異なっていても共有が可能で、コミュニケーションや作業が大幅にスムーズになることが期待できます。ただし、携帯端末向けのWindows 10が出回っていないということもあり、Airdropと比較すると利用機会はやや少ないかもしれません。
大学や企業で同じWindows 10同士のノートPC間でデータやファイルをやり取りしたいときには非常に便利で画期的な機能といえます。

3-3.Focus Assist

Focus Assistは、またの名を「集中モード」と呼ばれている機能で、情報が多い現代には欠かせない機能といえるかもしれません。Focus Assistの役割は情報の制限や快適な操作をサポートしてくれるもので、その1つに通知の無効化があります。Focus Assistを有効にしておくことで、煩わしい通知を無効にすることができます。これは、携帯端末によく装備されているナイトモードと同じような機能と考えればいいでしょう。不要な情報や時間に関係なく送信されてくる情報などを無効にできるため、他の作業に集中することができます。他には、アプリを使っている場合にも力を発揮してくれる機能です。例えば、社内で利用するアプリで画面の最大化を行っているような場合、無用なポップアップや通知の制限をしてくれます。

3-4.セキュリティ機能強化

Windows 10 1803では、セキュリティの機能についても強化されています。エンタープライズ向けの強化された部分として注目したいのは、Windows Defenderの機能強化が実行されている点です。Windows DefenderはWindows 8から名称変更されたセキュリティ機能ですが、さらに強化されているのは企業として頼もしいのではないでしょうか。Windows 10 1803では、Application Guard機能や、Advanced Threat Protection機能の拡張が行われています。具体的には、Application Guardの仮想ホスト内でファイル転送ができ、Advanced Threat Protectionでの脅威評価の半自動化を可能にしています。Windows 10 1803にアップグレードすることで、セキュリティ面でさらに高機能化を図ることができるのです。

4.Windows 10 1803の不具合一覧

OSをアップグレードすることで、すべてがプラスになるとは限りません。不具合についても考えておく必要があります。ここでは、Windows 10 1803の導入による不具合について、生じやすいものをまとめています。ただし、PCメーカー固有のものもありますし、影響力の少ないものからOSのクラッシュにつながるものなど幅広く存在するため、十分に把握しておくことが必要です。Windows 10 1803を導入する前にしっかり注意しておきましょう。

4-1.主な不具合情報

まず、先に伝えておきたいのは、Windows 10 1803での大きな問題点については、すでにおおよそは解決していることです。つまり、致命的な問題となり得る点については心配は少ないと考えておいていいでしょう。ここでは、2018年12月時点でまだ未解決となっている不具合について主に説明していきます。未解決な不具合の1つは、まず言語パックが削除不可になることです。ただし、これは自分でも解決可能な方法で、「ストア」から言語パックを入手することで解決はできます。

他には、隠しパーティションにドライブレターが割り当てられる問題や、アプリからカメラやマイクにアクセスができない問題、タッチキーボードが動作しなくなるケース、同じネットワーク上にあるデバイスへの接続ができなくなる問題などが確認されています。言語パックのように簡単な方法で解決できる問題もありますが、慌てないためには、これらの不具合が基本的に未解決であることを念頭におくといいでしょう。

4-2.解決済みの不具合情報

Windows 10 1803で一旦は不具合として発見されたものの、すでに解決している不具合もあります。大きなものはほぼ解決できているので、確認しておくと安心です。まずはバッテリー寿命の問題で、これは東芝製SSDで確認されています。この問題は現時点で解決しており、バッテリー残量が少なく表示される問題は起こらなくなっています。Intel製SSDで再起動を繰り返したりOSが停止したりするという不具合が確認されていましたが、これについてもKB4100403で解決済みです。

DELL製ノートPCでは、1803のアップグレード自体が対応できませんでした。しかし、2018年7月5日時点で解決し、以降は対応可能になっています。ですから、2018年12月現在ではDELL製ノートPCでも問題なくアップグレードが可能です。他には、コルタナやGoogle Chromeがハングアップ・フリーズするという不具合も確認されていましたが、こちらに関してはKB4103721で解決しています。解決後はアプリケーション使用時の停止が解消され、問題なく使用ができるので心配はないでしょう。

5.Windows 10 1803のアップデート失敗やトラブル発生時の復旧方法

アップデートの際、どのようなOSであっても不具合が起こらないとは言い切れません。社内システムが動作しない、データが破損してしまったなどのトラブルは、Windows 10 1803に限らずつきものともいえる問題です。そこで、問題が発生したときに速やかに対応できるよう、復旧方法について理解を深めておくようにしましょう。ここでは、Windows 10 1803をアップデートに失敗、またはトラブルが発生した際の復旧方法について説明していきます。ただし、データなどの破損については解説に含まれないため、重要なデータは事前にバックアップするかサーバーへ退避をしておくことが必要です。

5-1.元のバージョンに戻す

実際にWindows 10 1803へアップデートを行った際、アップデートの失敗や不具合などによって元のバージョンに戻したいと感じることがあるかもしれません。そのような場合は戻すことは可能ですが、できない場合もあります。ただし、一定の条件を満たしていればアップデート前のバージョンに戻すことは可能です。ここでは、アップデート前のバージョンに戻す条件と、実際に戻す方法について説明をしていきます。

5-1-1.元のバージョンに戻すための条件

初めに、どのような条件がそろっていればアップデート前の状態に戻せるのか説明します。この条件を満たしていないと戻せないので、ぜひアップデートを実行する前に確認しておきましょう。まず、最新のWindows 10 へアップグレードしてから10 日以上経過していないことです。それ以上経過してしまった場合は戻せる可能性は極めて低くなります。次に「 windows.old フォルダー」と「 ドルwindows.~bt フォルダー」の内容を確認し、すべて保持された状態であれば戻すことが可能です。

「以前の Windows のインストール] と「一時 Windows インストール ファイル」がディスク クリーンアップによって削除されていないことも戻せる条件になります。他には、アップグレードした後に追加したユーザー アカウントを削除していること、
Windows 10 サインインにパスワードを使用している場合にはパスワードを把握できていることも必須条件です。ユーザーアカウント制御機能を、ポリシーまたはレジストリ設定から無効にしていないことも条件になるので、確認しましょう。

5-1-2.元のバージョンに戻す手順

上述した条件を満たしていたら、アップデート前の状態に戻すことは可能です。次に、OSを元の状態に戻す方法について説明していきます。まずWindowsボタンを押下し、歯車のマークを選択して設定画面を開きます。次に更新とセキュリティを選択しましょう。ここまでできたら回復を選択し、「前のバージョンのWindows 10に戻す」の中にある「開始する」を選択します。ここで戻す理由について質問されるので、該当する箇所にチェックマークを付けてください。戻す前の更新プログラムの確認画面が表示されるので、その前に修正パッチの適用を試す場合には、更新プログラムのチェックを選択しましょう。

そのまま前のバージョンに戻したい場合には「チェックしない」を選択して進めていきます。この先から画面の指示に従い「次へ」を選択していき、最後のところで「以前のビルドに戻す」を選択すれば完了です。特に問題が発生しなければ、このままスムーズに以前のバージョンに戻ってくれます。注意点としては「管理者承認モードですべての管理者を実行する」のグループポリシーが無効になっていないかどうかを確認しておくことです。無効になっていると処理が失敗してしまいます。

5-2.修正パッチの適用

アップグレードした後に問題が発生した場合でも、その問題がMicrosoftに認識されているものであれば、修正パッチなどなんらかの解決策がすでに用意されていることがあります。その場合はわざわざ古いバージョンに戻すことなく解決可能なので、公式サイトの累積更新プログラムを適用してみましょう。確認されているさまざまな不具合に関して参考にできますし、スタンドアローン版も公開されているため、ある時点までの累積更新プログラムを適用することも可能です。せっかくアップグレードしたものを戻してしまうより、できるだけ修正パッチで解決を試みることも考えてみましょう。

6.Windows 10 1803更新時には十分な準備を心がける!

Windows 10 1803は、Time lineやセキュリティの強化に代表されるような便利で安心できる追加機能がある反面、さまざまな不具合情報も確認されています。すでにアップグレードを済ませたものの問題が発生している場合には参考にしてみるのもいいでしょう。これから
Windows 10 1803の導入を検討している経営者や担当者は、事前に必ずデータのバックアップを行い、手順書の作成と段階的な導入を行うなど、注意しながらアップデートを進めていくことが失敗を回避するポイントです。