2019.04.03

Windows 10 が遅すぎる。動作を速くする対処法とは

Windows 10 のパソコンを長期間使用していると、動作が遅くなって不便に感じることはありませんか?パソコンの動作が遅くなる原因はさまざまですが、原因に応じた対処法を行えば動作が速くなる可能性があります。今回は、Windows 10 の動作が遅くなる原因を解説し、動作が遅いときの対処法を紹介します。

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1.Windows 10 の動作が遅くなる主な原因3つ

Windows 10 の動作が遅くなる主な原因3つを紹介します。

1-1.Windows システムファイルの破損

Windows 10 の動作が遅くなる原因として、Windows システムファイルの破損が考えられます。Windows システムファイルとは、Windows 10 を動かすために標準でインストールされているファイルです。Windows システムファイルはハードディスクの異常や、使用しているソフトウェアのバグが原因で破損することがあります。

パソコンの画面上に「Windows セキュリティシステムが破損しています」や「システム警告」というメッセージが表示される場合はWindows システムファイルが破損しています。画面上に表示がなくても、Windows システムファイルが破損して動作が遅くなっている場合もあります。

1-2.メモリ不足やソフトウェアによる負荷

メモリ(RAM)とは、ソフトウェアを動かすために必要なデータを一時的に記憶させる領域のことです。メモリを多く消費するソフトウェアを起動していたり、パソコンに搭載されているメモリが少なかったりするとWindows 10 の動作が遅くなります。

Windows 10 (32bit)を動作させるには最低1GB、Windows 10 (64bit)を動作させるには最低2GBのメモリが必要です。近年ではパソコンに4GB~16GBのメモリが搭載されているのが一般的ですが、搭載されているメモリが少ないとデータ処理の負荷でマウスカーソルがカクついたり、ソフトウェアの動作が遅くなってしまいます。

また、アプリケーションを複数起動していたり、メモリ消費量が多いアプリケーションを実行していたりするとWindows 10 の動作が遅くなります。また、バックグラウンド(裏側)でWindows アップデートの準備が行われていたり、Windows の自動メンテナンスが行われていたりする場合にもパソコンに負荷がかかるため、動作が遅くなります。

1-3.ハードディスクの容量不足や断片化

ハードディスクの空き容量が不足するとデータの読み書きに時間がかかってしまい、パソコンの動作が遅くなる場合があります。特にWindows 10 のシステムファイルがインストールされているCドライブ(ローカルディスク)が容量不足になると、Windows 10 の動作が不安定になります。また、Windows 10 はメモリが不足したとき、ハードディスクを「仮想メモリ」としてメモリ代わりに使用します。ハードディスクが容量不足だと仮想メモリで使用できるデータ領域が少なくなり、動作が遅くなる可能性があります。

ハードディスクの容量不足だけではなく、ハードディスクの断片化もパソコンの動作が遅くなる原因です。断片化とは、ハードディスク内の記憶領域にデータの隙間ができてしまうことです。パソコンを長期間使用して断片化が多くなると、ハードディスクの読み込みや書き込み速度が低下します。

2.Windows 10 の動作が遅いときの簡単な対処法3つ

それでは、これまでの原因を踏まえ、ここからはWindows 10 の動作が遅いときに簡単にできる対処法を3つ紹介します。

2-1.Windows アップデートをして再起動する

Windows 10 の動作が遅い場合、まずはWindows アップデートをしてパソコンの再起動を行いましょう。下記の手順でWindows アップデートが必要かどうか確認できます。

1.画面左下のWindows スタートメニューを開く
2.歯車マークで表示される「設定」をクリック
3.「更新とセキュリティ」をクリック
4.「更新プログラムのチェック」をクリック

Windows アップデートを行うとWindows システムファイルが上書きされ、システムファイルの破損が修復されます。また、最新のシステムファイルがインストールされるため動作が安定します。
また、パソコンを再起動すると使用しているメモリが開放されるため、バックグラウンドで動いているソフトウェアの負荷が原因の場合、再起動で改善する可能性があります。

2-2.自動起動のアプリケーションを無効化する

Windows 10 には、パソコンを起動したとき自動的にアプリケーションを立ち上げる「スタートアップ」の機能があります。不要なアプリケーションがスタートアップに設定されているとメモリを無駄に消費しまうため、使用しないアプリケーションは下記の手順で自動起動を無効化しましょう。

1.キーボードの「Ctrl+Shift+Esc」を同時に押してタスクマネージャーを開く
2.「スタートアップ」のタブをクリック
3.自動起動を無効化したいアプリケーションを選択して「無効にする」をクリック

2-3.ハードディスクの容量確認とデフラグを行う

ハードディスクの空き容量不足で動作が遅くなっていないか、ハードディスクの空き容量を確認してみましょう。下記の手順でハードディスクの容量を確認できます。

1.キーボードの「Windows マーク+E」を同時に押してエクスプローラーを開く
2.左側のメニューから「PC」を選択
3.「Windows(C:)」の「空き領域」を確認する

空き容量が少ないようであれば、ハードディスク内での不要なデータを削除しましょう。ハードディスクの空き容量がどれだけあれば良いかは一概には言い切れませんが、10GB以上の空き容量があればWindows 10 の動作に大きな影響を与えることはないでしょう。

また、Windows 10 にはハードディスクの断片化を改善する「デフラグ」の機能があります。デフラグを行うと断片化したデータが再配置され、ハードディスクの空き容量が増えたり、ハードディスクの読み書きが速くなったりします。Windows 10 は週1回デフラグを自動で行うように標準設定されていますが、デフラグを自動実行しないよう社内で初期設定されている場合もあります。下記の手順でハードディスクの断片化状態を確認し、必要であればデフラグを実行しましょう。

1.画面左下のWindows スタートメニューを開く
2.検索欄に「デフラグ」と入力して「ドライブのデフラグと最適化」をクリック
3.ドライブごとにデフラグ最終実行日と断片化の状態が表示される
4.ドライブを選択して「最適化」をクリックするとデフラグが行われる
5.デフラグを自動実行の設定を変更する場合は「設定の変更」から設定する

3.あなたのWindows 10 も改善して業務を効率化しよう

パソコンの動作が遅くなる原因はさまざまで、遅くなっている原因によって対処法は異なります。今回紹介した対処法を試してみて、快適に業務を行えるよう改善しましょう。