2019.04.12

Windows 10 が起動しない時はどうすればいい?原因や解決方法を解説

社内で使用しているパソコンは、業務を行っていくうえで欠かせない存在です。Windows 10 が起動しないためにパソコン使えなくなってしまうと、業務がストップしてしまいます。そういった事態を避けるためには、Windows 10 が起動しない原因や解決方法について理解しておくことが必要です。そこで、Windows 10 が起動しない場合の対応方法などについて解説します。

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1.Windows 10 が起動しないときによくある症状と主な原因

Windows 10 が起動しない場合に的確に対応するためには、起動しないときによく発生する症状や主な原因について理解しておくことが欠かせません。そこで、よくある症状と主な原因について説明します。

1-1.Windows 10 の起動時のくるくるが終わらない

Windows 10 が起動しないときによくある症状の1つに、「くるくる」がいつまでも終了せず起動しないというものがあります。「くるくる」は、メーカーロゴが表示されている画面を読み込んでいるときに画面中心で現れて処理中であることを表すものです。正常に立ち上がるときは、このくるくるは短時間で終了し次の画面へ移りますが、起動しないときはいつまでもくるくるしています。原因は、Windows 側でなんらかの不具合が生じている可能性が高いです。また、Windows の更新作業で読み込み時間が長くなっているケースもあります。更新作業の場合は、いずれくるくるは終わるでしょう。

1-2.黒い画面または青い画面でメッセージが表示される

Windows 10 が起動しないときの症状には、黒い画面や青い画面が出てメッセージが表示されて起動できないというケースもあります。画面が黒または青一色になるため、何か変なことが起きていることは感じられるでしょう。この画面になってしまうと起動しないケースが多いことは理解しておきましょう。このパターンで起動しない原因の1つは、メディアがパソコンに接続されたままになっていることです。起動コマンドをメディアに探しにいってしまっている可能性があります。もう1つは、電気の帯電です。帯電してしまっていると正常に起動処理が続けられないことがあります。

1-3.パソコン自体が起動しない

パソコン自体が起動しないため、Windows 10 を起動できないというケースもあります。電源を入れてもパソコンに反応がないなど起動してくれなければ、どんなソフトウェアも動かすことは不可能です。これは、Windows 10 も例外ではありません。パソコンの電源が入らず動かない場合の原因の多くは、ハードに問題があります。たとえば、マザーボードやバッテリーなどに損傷、劣化などによる故障が生じているケースが多いです。

2.Windows 10 が起動しないときの解決方法

Windows 10 が起動しない事態になった場合は、適切に対処する必要があります。素早く対処できなければ、業務に悪影響を与える時間が長くなってしまいます。スムーズに対応するためには、事前に解決方法を知っておくことが有効です。そこで、起動しない場合の解決方法について説明します。

2-1.周辺機器を取り外して再起動する

Windows 10 が起動しない場合は、周辺機器を外して再起動をかけるとうまくいくことがあります。起動しないときは、何度再起動しても起動しないことが多いでしょう。しかし、周辺機器を外して再起動するとうまくいく可能性があります。周辺機器を新たに接続したような場合、その周辺機器に必要なドライバーが新たにインストールされると、前回起動時との環境が変わります。そのことが原因となって起動しないことも珍しくありません。そのため、起動時に周辺機器を取り外して、前回と同じ環境にして起動を試すことが解決方法になるのです。

2-2.パソコンを初期状態(リカバリー)に戻す

Windows 10 が起動しない場合は、原因の特定が必要になりますが、原因を探しても見つからないこともあるでしょう。その場合は、一度、パソコンを初期化することも選択肢の1つです。初期状態に戻すことでも、Windows の起動に成功できる場合もあります。初期化によって、インストールしたアプリや後で変更したWindows の設定をすべて削除することが可能です。もともとの状態に戻して試すと、ハードなどに問題がなければ、起動できる可能性は高いでしょう。初期化する場合、作成したファイルについては削除するか保存するかを選択できますので、安心です。

2-3.パソコン本体を放電させる

パソコンが帯電していることによって正常な動作が妨げられることがあり、起動についても帯電が原因でうまくいかないことがあります。この場合は、適切に放電することで、起動に成功できるようになるでしょう。放電する方法は、まず、電源ケーブルを抜いたうえでバッテリーを取り外し、数分間待つだけです。電源供給がない状態で一定時間放置すれば、自然に放電が行われます。帯電が原因での起動不可の場合は、試してみましょう。

2-4.BIOSを初期化する

BIOSは、オペレーティングシステムの起動や、パソコンと接続機器間の入出力を制御する役割があるプログラムのことをいいます。BIOSの設定の変更は、パソコンの動作に大きな影響を与える可能性があることを認識しておくことが必要です。起動しない場合は、BIOSの初期化を試してみましょう。有効な解決策の1つなる可能性があるでしょう。初期化する場合は、パソコンの電源を入れて、BIOS設定画面から行うことができます。

2-5.自動修復機能を起動して各オプションを実行する

Windows 10 が起動しない場合、自動修復画面が立ち上がる仕様になっています。この自動修復画面の「詳細オプション」を利用することで、システムの復元やセーフモードの利用が可能です。起動しない場合は、自動修復機能を利用して、いくつかのオプションを実行することで起動できる場合があることも覚えておくと、役に立ちます。有効な対策の1つです。

3.Windows 10 の自動修復の各オプションを利用した解決方法

解決方法の5つ目で紹介した自動修復機能を利用して起動に成功させる方法には、複数のオプションがあります。それぞれの方法について理解をしておくことが大切です。そこで、各オプションの利用方法について解説します。

3-1.システムの復元

システムを復元すれば、パソコンを購入時の状態などに戻すことができ、起動できる可能性があります。実行する場合は、自動修復の画面で「詳細オプション」をクリックすることから始めます。そのなかにある複数のメニューのうち、「システムの復元」を選んでクリックした後、対象となるアカウントを選択します。アカウントを選択すると「システムファイルの設定の復元」画面が現れます。その画面では「次へ」のクリックが必要です。さらに、日付と説明などの復元したい項目を選択のうえで「次へ」をクリックしていきます。最後に、「復元ポイントの確認」の画面が現れますので、「完了」をクリックします。完了指示を行うと、「いったんシステムの復元を開始したら・・」というメッセージ画面が表示されます。そこで、「はい」を選択すると、システム復元の処理実行が始まるという流れです。

3-2.スタートアップ修復

スタートアップ修復とは、自動的に不具合原因の検知を行い、必要な修復が実行される機能のことをいいます。スタートアップは、自ら原因特定や修復処理の指示を行わなくても修復できる可能性があるため、うまく活用できれば便利な機能です。しかし、デメリットもあります。デメリットは、処理が完了するまでに相当な時間がかかる場合があることです。やり方は、まず、自動修復画面で「トラブルシューティング」のなかの「詳細オプション」さらに、「スタートアップ修復」を選択することから始めます。そのあとは、「Windows 10 」をクリックして、対象のアカウントを選択します。さらに、アカウントのパスワードを入力して「続行」を選択すると、診断がスタートします。診断がスタートした後は、問題点の検出と自動修復を待てばよいでしょう。

3-3.コマンドプロンプトを利用する

コマンドプロンプトを活用することによっても、パソコンの修復作業を行って起動できる状態にもっていけます。コマンドプロンプトとは、プログラムに命令文を送ることによってパソコンの設定を行うツールのことです。コマンドプロンプトオプションを利用する方法は、自動修復画面のなかから「トラブルシューティング」、「詳細オプション」を選び、「コマンドプロンプト」をクリックして立ち上げることから始めます。ここで、命令文として「sfc/scannow」の文字を入力することで、修復作業を行うことが可能です。コマンドプロンプトを使ったことがある人は、この方法がやりやすいでしょう。命令文の入力に抵抗がある人は、別の方法でアプローチすることをおすすめします。

3-4.セーフモードを利用して修復する

セーフモードとは、パソコンの動作に必要最小限の環境だけを使って起動するモードのことをいいます。不具合の原因を診断できる機能があることも特徴です。セーフモードを利用する場合は、まず、自動修復画面のなかから「トラブルシューティング」を選択し、さらに「詳細オプション」の画面で「スタートアップ設定」をクリックします。「スタートアップ設定」の画面が出たら「再起動」をクリックします。そのあとは、「4)セーフモードを有効にする」もしくは「5)セーフモードとネットワークを有効にする」のどちらかを選びましょう。そうするとセーフモードが起動します。起動後は、不具合の原因となっているアプリケーションやドライバーを特定し、削除を行うことで正常に起動できる状態にできるでしょう。

4.Windows 10 が起動しないときの注意点

Windows 10 が起動しない場合は、焦って間違った対応をしてしまうこともあるでしょう。大切なポイントは、焦らず適切な対応をすることです。そこで、Windows 10 が起動しない場合の注意点について解説します。

4-1.初期化は最終手段として扱う

初期化をすれば起動しなくなった前の状態にパソコンを戻せるため、正常に起動できるようになる可能性は高いでしょう。しかし、初期化を行うと、インストールしたアプリケーションやカスタマイズしたWindows 10 の設定はすべて消えてしまいます。また、自ら作成したファイルも、保持しないを選択した場合はすべて削除されてしまうのです。さらに、初期化を行う場合は、データのバックアップを行い、削除されたアプリケーションで必要なものは再インストール作業が必要です。消えてしまった設定を元に戻す作業も行うことになります。そのため、手間がかかってしまうことがデメリットです。まずは、いきなり初期化するのではなく、可能な限りデータや設定を維持しながら修復作業を行って正常起動を目指すことが基本になります。初期化は最後の選択肢としてとっておきましょう。

4-2.インストールメディアの作成が必要になる場合がある

Windows 10 が起動しない場合、自動修復機能も起動しないときがあります。そのケースでは、インストールメディアで起動する方法が有効です。ただし、インストールメディアは起動できるパソコンで作っておく必要があります。そのため、起動しないパソコンしかなく、インストールメディア持っていない場合は使えません。起動できる社内の別のパソコンを使用して、インストールメディアを作成のうえで試してみましょう。すでに作成してあるインストールメディがある場合は、必要なときにすぐに使用できるよう、しっかりと保存しておくことも重要です。

4-3.解決策を試しても改善しない場合は修理に出すか購入を検討する

自らできることはすべて試したとしても、必ず正常に起動できる状態にもっていけるとは限りません。自動修復機能の各オプションなどを利用することで、かなりのケースは正常起動にもっていけますが、改善しない、原因特定に至らないというケースもあるのです。また、ハードの故障が原因であれば正常起動させることは難しいでしょう。さまざまな解決策を試しても、起動できないケースは残ります。どうしても起動できない場合は、修理に出したり再購入したりすることも視野に入れる必要があります。

4-4.社員が別のパソコンで作業できるように対応する

特定のパソコンでしか作業できない状況の場合、そのパソコンが起動しなくなると、業務がストップしてしまいます。そういった事態を回避するためにも、別のパソコンで作業を継続できる環境を整えておくことが重要です。トラブルが発生した場合でも柔軟な対応ができるように、稼働している別の代替パソコンでも作業を継続できるかを、事前に確認しておくことも大切になります。起動できないパソコン以外でも社員が別のパソコンを使って業務を継続できる体制を日頃から作っておく意識を持つようにしましょう。

5.Windows 10 が起動しないときは購入も検討しよう

Windows 10 が起動しない原因としては、さまざまなことが考えられます。起動しない場合は、作業を始めることができないため、一刻も早く起動できる状態に改善する必要があります。改善しなければ、作業を再開することができず、業務効率低下に直結してしまうでしょう。業務効率の低下は、経営問題にまで発展する可能性すらあるため、いざというときにすぐに対応できるように準備しておくことが大切になります。Windows 10 が起動しない場合は、まずはどうして起動しないかの原因を特定することが重要です。原因を特定して適切な解決策を試すことによって、起動できる場合があります。しかし、それでも正常起動しない場合は、日本HPの製品購入や修理を検討してみる必要があるでしょう。

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