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2019.05.30

表現領域の拡張を支えるハイパワーなテクノロジー
― 映像作家 江夏由洋

いまから20年ほど前、映像の世界はDVDの解像度が中心でした。そこから時を経て、地上デジタルテレビ放送がはじまるとハイビジョン、フルHD(2K)と解像度が高まり、現在は4Kの映像が普及しつつあります。

まるで写真が動いているかのように細部までクリアに見える4K。その高精細な映像にいち早くチャレンジし、現在は次世代クオリティである8K動画にも積極的に取り組んでいるのがマリモレコーズの江夏由洋さんです。

映像クリエイターである彼の作品を支える軸となっているのが、実はテクノロジー。極めて鮮やかで立体感のある映像の編集には、世界最速級かつ、常に安定したマシンが欠かせません。

現場の仕事が育てた映像クリエイターの姿

1998年にTBSに入社。スポーツ局でスポーツドキュメンタリーを中心とした番組制作に関わり、2008年に実兄の江夏正晃さんと共に株式会社マリモレコーズを設立した江夏さん。実はもともと映像にはそれほど興味がなかったそうです。

江夏:ドラマもバラエティもあまり見ていなかったんです。でも、ジャーナリストという仕事は面白そうだと感じていました。TBS入社後は「人間解析ドキュメント ZONE」という番組を作ることになり、カメラ片手にスポーツ選手の密着取材をしました。でも当時、ディレクターが自らカメラを持って取材するというのは一般的ではなかったんです。だからちゃんと撮影できるように、カメラ、しいてはテクノロジーの勉強をしたんですね。

とにかく良い映像を作りたい、視聴者に共感を持って見てもらいたいという思いから、テレビ局内では普及していなかったノンリニア編集のシステムを、自腹で購入して局内に設置。自分で撮影してきた映像を自らPCで編集しはじめます。

江夏:スポーツの映像ってかっこよく見せるのに最適なんですよね。選手の紹介映像や大会のオープニング映像を作り続けていたら、江夏は面白いことやってるねと周りに認めてもらえるようになって、VTRディレクターの統括をやったり、チーフディレクター、プロデューサーとだんだん偉くなっていきました。ちょうどその頃はハイビジョンのビデオカメラやハイスピードカメラなど、機材が面白く進化しているときでもあったんですね。

順風満帆に出世街道を歩んでいるように感じますが、2007年にTBSを退社。

江夏:これからはテレビだけじゃなくなるだろうな、という感覚がありました。でも僕は異端児だったんですね。TBSと言う看板が大き過ぎて身動きが取りにくい、もっと自由にやるんだったら独立するしかないなとなって、兄弟でマリモレコーズを法人化しました。

TV会社はいうまでもなくマスメディアです。マスに届けるためのコンテンツ制作を業務の主軸としています。ゆえに、大きな冒険、実験がしにくいのでしょう。

江夏:言ってしまえば自分の名前を出して、誰もやっていなかったことにチャレンジしたかったんですね。
頭のなかで考えるだけなら、想像するだけなら誰にでもできます。でもクリエイティビティって想像を形にして創造することなんですよ。そこに新しい価値が生まれるんですよ。

そして、江夏さんの力の源となったのがテクノロジーというツールです。

江夏:例えば映像の解像度をとっても、SD(DVDの画質)→HD→4K→8Kと時代を経てどんどん高精細なものとなっていきました。解像度が高くなればなるほど、被写体全体の情報だけではなく、細部のニュアンスもリアルになっていく。被写体の実物をリアルタイムに眼で見ているかのような実像感、立体感が付加価値となるんです。しかし解像度が高くなればなるほど、カメラにも編集機材にも負荷がかかります。そのために8Kの映像を思いのままに操るにはテクノロジーの進化が欠かせないのです。

高効率なワークフローには高速で安定したマシンが必須

快適な動画編集を行うにはハイパワーなPCが必要です。そのため江夏さんは、求めるスペックを満たすPCを自作してきました。ところが2010年に、転機が訪れます。

江夏:映像系の展示会に行くと、多くの企業でデモンストレーションに使っていたPCがZ800 Workstationでした。ケースを開けて内部を見てみると、極めて強力な電源が搭載されている。そして電源、マザーボード、ディスクの各エリアが鉄板で仕切られ、それぞれのエリアにノイズの影響が及びにくい骨格となっている。さらにスクリューレス構造で、どのパーツも無理なく収まっている。その理路整然とした美しさに驚きました。そこでZ800 Workstationを導入したんですよ。

また、処理速度の速さにも助けられました。

江夏:当時、僕の自作PCで3D映像のレンダリングをすると2日間かかっていたんです。それだと納期に間に合わないといったとき、Z800 Workstationを使ったら8時間で終わったんです。

そこからマリモレコーズに多くのZワークステーションが導入されます。その数なんと13台。江夏さんのZワークステーションに対する信頼の高さが伺えます。

江夏:Z800 Workstationはいまもアシスタント用として使っていますよ。 9年も安心して業務で使い続けられるPCってすごくないですか。パーツの装着も、電源ラインも信号ラインも効率と安定性、メンテナンス性を追求した作りだから、壊れにくいし万が一のときも直しやすい。ライフタイムが長いPCなんですよね。

ハイパワーで信頼性の高いマシンを使うからこそ、マリモレコーズの、ひいては江夏さんの評価へと繋がります。

江夏:僕のクリエイティビティーは、テクノロジーが支えてくれています。そこにはZワークステーションが欠かせません。たとえ数日間かかるレンダリングがあったとしても、その時間がきたら確実に作業が終了しているという信頼もありますから。僕は安心して8Kとか、他の人が大変そうだなと思う作業でも気負わずチャレンジできるようになりました。だからZワークステーションがうちの会社や作品の付加価値になっているといえます。

高い技術力と、テクノロジーの探究心、そして技術的な知識が宝ともなるそうです。

江夏:クリエイターの中にはテクノロジーを知らないという人もいるでしょう。それはそれで悪くない。でも、僕ら的には絶対にダメなんです。自分が使っているPCやカメラがどんなスペックなのかを理解しているからこそ、確固としたワークフローを描けますし、効率よくスピーディにゴールにたどり着けますから。

いつまでも美しいPCがあり続けてほしい

テクノロジーの進化と共に、表現領域を拡張していった江夏さん。だからこそお聞きしたいのが、今後のテクノロジーの歩みによって映像表現がどう変わっていくかの予想です。

江夏:表現の多様化、ダイバーシティがありますよね。アウトプットされる内容も、アウトプットするものも、アウトプットを作る人たちも多様化していきます。普通の主婦の方が、YouTubeを通じて映画監督としてデビューという可能性だってあるわけじゃないですか。大きくて高いカメラじゃなくて、スマートフォンで動画撮影する人も、もっと増えるでしょうし。

事実、現在は「これからはテレビだけじゃなくなる」という江夏さんの直感が当たった世界となりました。だからこそ怖くもあり、楽しくもあるといいます。

江夏:デジタルネイティブの人たちが考える世界がこれからのスタンダードになっていくでしょうね。僕も負けてはいられませんから、多くのものを受け入れて、消化して、自分の糧にしていき続けます。

ハイエンドなクリエイティブの世界において、制作環境の進化の方向性をどうイメージされているのでしょうか。

江夏:テクノロジーそのものとしては、これからのPCはクラウドとの連携が欠かせないですよね。5年後には、クラウド上で映像編集して端末はなんでもいい、という時代になるかもしれません。とはいっても車や時計と同じで、シンボリックなかっこいいものが手元には欲しいですよね。このZワークステーションのような、美しい筐体のパソコンはあり続けてほしいなと思います。

ハイパフォーマンスなテクノロジーが新しい世界を生む

CM、TV番組、映画、WEB動画、ライブ配信など、様々な動画コンテンツを作っているマリモレコーズでは、多くのZ800 Workstation、Z820 Workstation、Z840 Workstation、Z2 Mini G4 Workstationが稼働していました。また江夏さんは、最近Z8 G4 Workstationのフルカスタムも手がけ、新たな映像表現にチャレンジしようとしています。

着実でスピーディな業務遂行にも、まだ誰も見たことのない世界を作るためにも、必要不可欠なパフォーマンスをもたらすZワークステーションは、頼りになるパートナーなのです。

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